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BMX Bandits / On the Radio, 1986-1996 (2003)

bmxbbc
今月のBMX BanditsVinyl Japanから発売されました『On the Radio, 1986-1996』(2003)です。
都合4つのラジオ・セッションと詳細不明の客入りライヴ音源が収録されていますよ。


門外不出のBBC音源を外様の弱小レーベル、Vinyl Japanが扱うことが出来たというだけでも結構、凄いことではありますよね。それだけにきちんと管理されてこうしてまとめて聴くことが出来るんですから、とても嬉しいものがあります。


その内容としては選曲に若干、偏りがある印象でしょうか。勿論、こればかりはBBCからお呼びがかからない限りは仕方のないことな訳ですけれども。
10年間という割と長い期間に渡っていますのでグループの音の変遷を俯瞰することも出来そうですし、そもそも旬があるとかないとかとは無縁のですので珍しいカヴァー曲のM8「Take 5」やら初期の大定番にして大人気曲のM4「Strawberry Sunday」などを中心にほんわかと温かいBMX Banditsの音楽を素直に楽しむのが正解ってなもんですよね、きっと。


M7「Rosemary Ledingham」は53rd & 3rd Records時代の音源をまとめた『The 53rd & 3rd Records Years』にて初めて聴くこと出来たもの。
M8「Take 5」はThe Dave Brubeck Quartetで有名なあの「Take Five」なんですが歌詞が付けられたヴァージョンですね。これが見事によれよれの演奏でして、それでも演ってみようとうのはある意味BMX Banditsらしいですね。
M9「Flipper」は本盤で初めて聴くDuglas T. Stewart作の可愛らしい1曲です。貴重な音源も続きますね。


Star Wars』(1991)収録の「Green Grow」ことM11「Green Grow The Rashes」とM12「Hey Little Tomboy」、M13「Someone To Share My Life With」の3曲が謎のライヴ音源に当たるんですがThe Pearlfishers が関わっているとのことなので、最近のものなんでしょうね。
そして、M13「Someone To Share My Life With」こそがTelevision Personalitiesのカヴァー曲でございまして、かねてから聴いてみたかった1曲でしたので思わず溜飲が下がる思いをしたのは言うまでもありません。予想通りに哀しげで、とてもDaniel Treacyらしいなと思いましたね。


それからM12「Hey Little Tomboy」、これについてはDuglas T. Stewartのソロ作、『Frankenstein』(1996)のエントリで“BMX Banditsでは絶対に演らないことですから”なんて書いてしまっていますが、しっかりと演っておりますね。失礼いたしました。


ほかに気になるものと言えば、Francis MacDonald作のM10「Tiny Fingers, Tiny Toes」はどこまでしっとりと優しい曲調が素晴らしく、最後のM17「E102-2」がデビュー・シングル、『Sad?/E102』(1986)のB面曲の別ヴァージョンであったりとまったく飽きさせない充実の内容ですよ。
ものによってはTeenage Fanclub時代のBrendan O'Hareが参加しているとのことで、この編集盤1枚でいろいろな想いが巡りますね。


BMX Bandits / Down At The Hop (2003)

downhop
今月のBMX Banditsは久しぶりのアルバム、『Down At The Hop』(2003)です。M10「Wake Up, Francis」なんていう寸劇がありますが、ドラマーのFrancis McDonaldが立ち上げたShoeshine Recordsからの発売なんですね。


前作の『Theme Park』(1996)からこの『Down At The Hop』の間が結構、空いていたのはやり切った感があったというよりもCreation Records閉鎖の影響だったんでしょうか。
とか何とか言っている割には、最近になって聴き始めたばかりです。
確かに『Theme Park』で肩透かしを食らったような印象を持ちましたので5年以上も音沙汰がなければ興味をなくしてしまうのも自然なことですよね、と自己正当化。


肝心の内容の方は意外性のない程度にちょこちょことした最新の味付け(2003年当時)がなされているくらいですので、どこに出しても恥ずかしくないグラスゴーの良心は健在です。収録曲はどれも小粒ながら磨けばきらりと光るものばかりですよ。特に前半の流れは快調ですね。


安らぎますね。ほんわかとしますね。心温まりますよね。


良い意味で変わりありませんよね、どこから聴いてもBMX Banditsでしかないんですから。何をためらっていたのか、こんなことなら最初から聴いておけば良かったと少し後悔。そして、少し涙目。


今では手塩にかけたCamera Obscuraの宣伝に余念がないFrancis McDonaldもいつの間にか古巣のTeenage Fanclubに呼び戻されている訳ですけれども、成長著しい姿が羨ましくも眩しい限りです。何故なら歳がそんなの違わないからなのです。
ソロにバンドにレーベルにと活躍を願っておりますよ、と。



Duglas T. Stewart And Company / Frankenstein (1996)

duglas
今月のBMX BanditsDuglas T. Stewartのソロ・アルバム、『Frankenstein』(1996)です。
名義としてはDuglas T. Stewart And Companyでありますが、これはジャケット写真からして気合いを入れ過ぎですね。


Theme Park』(1996)から『Down At The Hop』(2003)までが結構、空いていたのでその間に録ったのかと思えば、そうでもなく。
唐突に発売されたソロ作品。どちらかと言えばカヴァー曲中心ですし、迎えた助っ人たちの数が多いものの人脈的にはBMX Banditsと共通する部分ばかりですので一聴して代わり映えはしない方ですが、音の使い方や作りには実験的な趣きが少し強いところもありまして、そういう意味では新鮮味がありますよね。


冒頭のM1「Unbreakable Heart」からとても優しくて柔らかい感触に癒されますね。この1曲だけでもDuglas T. Stewartの私生活が垣間見えるようなぬくもりが感じられるんです。手作り感覚が顕著ですね。


また、Brian Wilson作のM2「Hey Little Tomboy」やM5「Tones」、M11「Tones #2」を収録していることからもDuglas T. Stewartの趣味が全開なのが微笑ましいんですよね。何と言ってもBMX Banditsでは絶対に演らないことですからね。


M3「Daddy Daddy」は愛娘のRhonda Stewartちゃんによる独唱です、物怖じしないすでに堂に入った歌は聴きものですよ。
Star Wars』(1991)では「Yo Yo Song」という幼き日のDuglas T. Stewartが歌う姿が披露されているんですよね。この親にしてこの娘ありといったところでしょうか。


M7「Snow」はRandy Newmanの絶品カヴァーです。
これがもう素晴らしくて仕方ありません、原曲が素晴らしいので当たり前と言えば当たり前なんですけれどね。


Katrina Mitchellが歌うやけに神秘的なM8「Into The Moon」や少し変態的なM13「Title Track」なんかもBMX Banditsでは演らないようなものですね。


無音のM12「Gap (Ten Seconds Of Silence)」を含む全14曲、30分ちょっとという収録時間も気軽に聴くことの出来る長さです。
Vinyl Japanからの発売ですし何年も後には本当に貴重な1枚にあるんじゃないでしょうか。と言うものの、とっくに15年近くも経っているんですよね。まったく顧みられていないのは何とも残念なことです。


BMX Bandits / Theme Park (1996)

themepark
今月のBMX Banditsは『Park Theme』(1996)というアルバムですよ。
ギタリストとしてLawrence KimGabriel Telermanが加入しまして、またまた新しい布陣での1枚と思いきや、しっかりとFinlay MacDonaldJohn Hogartyの名前もクレジットされているので実際にはゲスト扱いではなく大幅に関わっている気がしますね。
Norman BlakeJoe McAlindenも参加しているほか、Gordon KeenはM2「Girl Nextdoor」を共作していますね。


勿論、Douglas T. StewartFrancis MacDonaldSushil K. Dadeは健在ですし、特にFrancis MacDonaldの作曲面での活躍が目覚ましいですね。共作、単独作を問わずに大半の収録曲に携わっています。


それから、これは驚くべきことに伝説の仕掛人、Kim Fowleyが制作を担っているばかりか収録曲の共作まで行っているんですよ。ライヴでの共演(ライヴ盤あり)がきっかけなのでしょう、Douglas T. StewartFrancis MacDonaldたちにとって物凄く貴重な体験になったはずですよね。
M10「Motorboat」はどこぞのガレージ・バンドのカヴァーなのででしょうか。
かと言って、本作がBMX Banditsの音楽として奏功しているかどうかは甚だ怪しいところだったりするんですよ。


やたらと威勢の良いシングル曲のM1「We're Gonna Shake You Down」。グループ結成当時の1985年に立ち返って初心を取り戻そうとしていたりとパーティー・バンドのアルバムの幕開けに相応しいですね。


Kim Fowleyも作曲に関わっている(のに)正当派ギターポップのM2「Girl Nextdoor」に続くM3「Nuclear Summertime」はKim FowleyFrancis MacDonaldとの共作曲です。まるで1960年代のガレージ・パンクですね。


これまたギターポップのM6「I Wanna Fall In Love」ではKleという女性ヴォーカルを迎えています。そして、M12「Before The Blue Moon」ではDouglas T. Stewartとのデュエットが披露されていますね。


M7「One Big Heart」は『That Summer Feeling』(1995)にも収録されたFrancis MacDonaldによる単独作です。もしかしたらこういう路線には特別な新しさはないかも知れませんが、『Gettin' Dirty』(1995)後のBMX Banditsとしてはあるべき姿のような気がしますね。


またまたKim FowleyFrancis MacDonaldとの共作曲でもあるM11「Love Makes The World Go Round」やM16「In The Afterglow」も含めてギターポップ中心かというとそうでもなく、アルバム全体がKim Fowley色に染まった歪なガレージ・パンクで押し込むだけでもなく、実に色とりどりの様相を展開し過ぎていまして、まったくまとまりがないんです。
Theme Park』という割にはそれほど奥深さもないんです、中途半端なんですよね。
ベーシストのSushil K. DadeによるM9「Milky Way」やM14「Sparkle Finish」は少々、実験的な楽曲のようですが平たく言いますと退屈な方です。


いろいろと趣向を凝らしているはずが、そういった方向性の違いが締まりのなさとなって後味の悪さだけが残るんですよね。


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BMX Bandits / We're Gonna Shake You Down (1996)

weregonnnashakeyoudown
今年最初のBMX Banditsはアルバム、『Theme Park』(1996)に先駆けて発売されたシングル盤の『We're Gonna Shake You Down』(1996)です。


と行きたいとろなんですけれども。
見つかりませんでした。この三箇日に自室の棚という棚を探してみたんですが本盤のCDシングルがどうしても見当たりません。決して売り飛ばすことはないので、どこかに紛れ込んでいるはずなんですよ。


仕方ないので書くことが出来る範囲でご容赦を。
M1「We're Gonna Shake You Down」、パッと聴きは随分と景気の良い1曲ですね。歌詞から見えて来るのは、グループ結成当時の1985年に立ち返って初心を取り戻そうとするパーティー・バンドの姿でしょうか。
そして、驚くべきことにあのKim Fowleyが制作と曲作りも手掛けているということです。『Theme Park』自体も同様なんですけれど、前回の『Love, Come To Me/That Summer Feeling』(1995)でのDan Pennとの共演といい、いったいどういう経緯なのかさっぱりですね。


残りのM2「Love And MercyBrian Wilson、M3「Little River Of Spring」とM4「Serious Drugs」につきましては3曲ともライヴ・テイクを収録したものだと記憶しております。
どれもやけにスケール感が出てしまっていて、何だかBMX Banditsらしくないなと感じた憶えがあるんです。
M2「Love And Mercy」にはやはりDuglas T. Stewartの愛情が込められていますね。そして、どうしても本家The Beach Boysのカヴァーだけは演らないというこだわりがあるようで。


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プロフィール

北沢オーストラリア

Author:北沢オーストラリア
ハンドルネームをchitlinから北沢オーストラリアへと改めました。どうか、よろしくお願いいたします。
ポップ・ソングのことを中心に書こうとして自家中毒を起こしているブログです。
見当違いのことばかりですけれども、どうかご容赦のほどを。

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