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Tender Trap / Dansette Dansette (2010)

dansette
みんな大好きHeavenly


Tender Trapの4年振りのアルバムとなります『Dansette Dansette』(2010)の登場です。
ようやく最新作に追いついたということで、このHeavenlyに関するエントリも暫定的に完結となりますね。


前作の『6 Billion People』(2006)でもかつてのHeavenlyらしさがだいぶ押し出されていた訳ですが、本作も同様に判り易いのが特徴でしょうか。こう言っちゃ何ですが、何の変哲もないギターポップですね。かと言ってまったくどうでも良くはないですし、たわいのない音の垂れ流しではなかったりします。しっかりとしたメロディーは健在ですし、相変わらず優しげなAmelia Fletcherの歌声がくすぐったいですしね。
ただし、より余裕があるように聴こえて来ますね。何しろTalulah Gosh時代から20年以上になりませもんね。


Sandie ShawLesley Goreの名前が織り込まれた表題曲のM1「Dansette Dansette」にパッパラ・コーラスが良く映えるM2「Fireworks」というシングル曲。ほかの楽曲ではバック・コーラスとの絡みは控えめなんですが、それはやはりHeavenlyとは別物ということなのでその辺りをこのTender Trapに追い求めてみても無駄なことですよね。
Matthew Fletcherのとは勿論、異なるズンドコしたドラムスもなかなかに合っていると思いますよ。


ワクワクドキドキ感はそのままに割と大人びたギターポップも心地良いものです。少し年上の彼女たちは既に40代に突入している訳ですが、例えば同世代でもある来日公演を済ませたばかりのTeenage Fanclubや再結成したThe Vaselinesと比べてみましても元気で若々しいのかも知れません。そんな気がします。


ほかに仕事を持ちながらも音楽を辞めることなく現役を貫き、それと同時に音楽ファンでもあり続ける。素敵なことじゃないですか。嬉しいことですよね。
遅れて来たパンクと称して自分たちの好きなことに取り組んでここまでやって来た訳です。今までTalulah GoshHeavenlyを好きで良かったなと思わせてくれましたし、これからはTender Trapのことも好きで聴き続けて行こうとそういう風に心に決めましたよ。


とにかくですね、言っておきたいことがありまして。
ありがとうHeavenly


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Tender Trap / 6 Billion People (2006)

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みんな大好きHeavenly


今月もしつこく続けますよ、Tender Trapの『6 Billion People』(2006)というアルバムです。2枚目のようですね。


一聴して驚きました、とにかくHeavenly丸出しなんですよ。善し悪しは判りません。それほど冷静に聴いていられないですね。今さっき、聴き始めたばかりということもありますし。


往年のという言い方も彼女たちには似合わないんですが、これはもう、『The Decline And Fall Of Heavenly』(1994)や『Operation Heavenly』(1996)を彷彿とさせる弾けっぷりなんですね。と同時にしっとり感もしっかりと忍ばせているんですね。伊達に歳を重ねている訳ではありませんからね。成長が止まっているのはこちらだけとも言えなくもないですが参りましたよ、本当に。


どうもAmelia Fletcher姫のふっ切れた感すら勝手に感じてしまうんですよね。これは完全にほの字ですね。思わず持って行かれてしまいましたよ。
パッパラー・コーラスが入るM2「Talking Backwards」を聴いてみてくださいよ、胸がドキドキしてしまいますよ。ほかにも胸ワークワクな楽曲だらけです。前作の『Film Molecules』(2002)と比較しましても変に考え過ぎず、あっさりすっきりとまとめているのが奏功していますね。


もうね、こういうのを求めていたんですよ、この15年。発売された時に購入しなかったので5年近くも損をしていますね。何をやっているんだか。本作、『6 Billion People』で元を取りますよ。


彼女たちはすでに帰って来ていました。
Marine Researchをなかったことにする気もないですが、とっくに戻って来ていたんです。嬉しくて仕方がありません。本当に今さらなんですけれども、本当に嬉しいんですよ。

Tender Trap / Film Molecules (2002)

tendertrap
みんな大好きHeavenly


まだまだ続くHeavenly関連のエントリなんです。
今回は最近になって久しぶりに新しいアルバムを発売したというTender Trapのご案内。Amelia FletcherRob Purseyが中心となったグループですね。


前回はMarine Researchの『Sound From The Gulf Stream』(1990)のことを結果的にこき下ろしてしまった訳ですが、この1枚目のアルバムでもある『Film Molecules』(2002)はですね、どちらかと言えば前身グループであるHeavenlyに先祖帰りでもしたかのような印象なんですね。
ひねりを効かせようとしていることも判りますし、もうすでにゼロ年代の録音なので何かしら新しいことに取り組んでみようという意欲的なところもある訳ですけれども。


どうしても仕方のないことですよね、『Heavenly VS. Satan』(1991)と『Le Jardin De Heavenly』(1992)頃のような音を期待してしまうんです。それは間違っているはずです、判ってはいます。


本人たちが納得のうえで演っているのであればそれはそれで問題ないかとは思いますが、ここでも趣味の延長にしか聞こえないものになっているような気がします。もともと広く大衆に訴えかけるような音楽ではないにもかかわらず1990年前後には妙な追い風が吹いていたんですよね。端からTalulah GoshHeavenlyの時から趣味の域を出てはいなかったと言えますが、あの頃、彼らが20代の頃と同じように半ば向こう見ずな突っ走り方をしようとして、こういうことを演っているんです聴いてみてくださいと差し出されたものがこれでは物足りないと言いますか期待はずれと言いましょうか。


さまざまな効果音を仕込んだり、挙げ句M13「You Are Gone (So You Should Go)」なんかは半分以上がインストゥルメンタルだったりといろいろ趣向を凝らしてはいるんですが、一向に引っ掛かっては来ないんですよね。歯痒いです。
ここで喜んで楽しむことが出来るのがファンであるのかどうかも判りませんし変に冷静になって聴いてしまうのも事実なんです。

Marine Research / Sound From The Gulf Stream (1990)

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久しぶりのみんな大好きHeavenly


今月のHeavenlyMarine Researchのアルバム、『Sound From The Gulf Stream』(1990)です。
Amelia Fletcher姫、率いる新グループの唯一のアルバムですよ。K Recordsからの発売なんですね。


ドラマーのMattew Fretcherの死を境にHeavenlyを解散させた彼女たちが帰って来た訳です。思いもかけなかったです、正直に申しまして。Mattew Fretcher以外のドラマーなんて考えられないじゃないですか。誰もがそう思っていたんじゃないでしょうか。
結構、立ち直りが早いですよね。


Heavenlyの最後の作品、『Operation Heavenly』(1996)から2年が経った1998年にM1「Queen B」をA面にしたシングル盤を発売したのを皮切りに(そのB面曲はM10「Y.Y.U.B.」)、翌年にはM1「Parallel Horizontal」をA面にしたシングル、そして本作といった具合に順調にMarine Researchとして活動を進めて行くものだと思いきや、これきりだったんですね。
当時からすでに興味を失いかけていましたので、どうでも良かったとうのが本音でした。


そして、また今回のために耳を傾けていましてもやり切れない思いにさせられます。何回聴いてもしっくりと来ない訳なんです。『Operation Heavenly』の延長線上にある音の作りはやはり、彼女らしくない気がしてなりませんし面白みに欠けるんです。
シングル曲以外にも工夫を凝らしたものは転がってはいますしいろいろと挑戦してみましたという姿勢を見てとれるんですがその気になれません、はっきりと。メンバーの持ち味が発揮される以前の問題のような。


そんな内容がこの1枚でMarine Researchが頓挫したことと関連があるのか判りません。ただ、残念な結果に終わったんだなとは思わせる出来映えでしょう。


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The Carousel / ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ (1994)

thecarouselabc
みんな大好き、Heavenly
という訳で姉妹グループのThe Carousel、まさかの2枚目のアルバムです。『ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ』(1994)という冗談のような表題ですけれども。


音沙汰のなかったElizabeth Price(曲作りをしていた?)とSaturn Vとしてアルバムを1枚発売して尻すぼみに終わったGregory Websterの2人が帰って来ましたよ。
Vinyl Japanがスタジオ代を負担したんでしょうか、とても驚かされました。


今回は助っ人も増えまして、音数も増えましたし明るくて音質も良くなった印象を持ちました。HeavenlyからAmelia FletcherPeter Momtchiloff、そしてCathy Rogersが参加しているのも嬉しいです。
それだけに、全8曲で23分というのは物足りなさがあり過ぎるという惜しい結果となっていますね。


相変わらず宗教色が多少なりとも目立つ従来の路線を踏襲しつつも若干、ポップ度が増してはいますが、その独特さにはやはり図抜けたところがあります。確かブリット・ポップだかが全盛の時期だったと思いますが、その中にあってこの我が道を往くというよりも周囲のことなど見ない見えない見る必要がない姿勢が凄く貴重なものに感じられたんです、当時。
繊細に鳴り響くリッケンバッカーに清楚な天使の囁きも健在ですしね。想像以上に心が洗われますよ。


プロフィール

北沢オーストラリア

Author:北沢オーストラリア
ハンドルネームをchitlinから北沢オーストラリアへと改めました。どうか、よろしくお願いいたします。
ポップ・ソングのことを中心に書こうとして自家中毒を起こしているブログです。
見当違いのことばかりですけれども、どうかご容赦のほどを。

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