The CyrkleやらThe Bandやらを手掛けたことがとても知られている大物である訳なんですが。裏方が趣味で作ってみましたでは済まされない内容なんですよね。加えて、紳士的な物腰の柔らかさというか品の良ささえ感じます。 その反面、一聴して一筋縄では行かないことを理解することは出来ますね。John Simon自身の歌も決して上手い訳ではありませんしメロディーもどこか歪な具合なので馴染み難い音なのかも知れません。
冒頭のM1「The Song Of The Elves」でいきなりおどけて見せているものの、明らかにシングル向けの楽曲が存在しないという意味では地味アルバムだとも言えるんですが、ジャズの要素に効き目があるということからも通して聴くことが苦になりませんし、どんどん味わい深い1枚になって行くんだと感じさせてくれるんですよ。